AIST/HQL人体寸法・形状データベース2003

AIST/HQL人体寸法・形状データベース2003

はじめに

 本データベースは、産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究センターにて実施した人体寸法・形状計測の結果得られた、97名分のデータです。

近年3次元形状計測がさかんに行われるようになりましたが、その主目的は形状データから寸法を計算することにあり、形状データそのものが利用されることはあまりありません。その理由が、データが取得しにくいことにあるのか、データ処理に定まった方法がないためか、そもそも3次元形状データを利用する必然性がないためか、それ以外の理由があるのか、わかっていません。デジタルヒューマン工学研究センターでは、人体形状データの利用が進まないのは寸法のように統計解析ができないためだと考え、人体形状データをモデル化する技術モデル化されたデータを統計処理する技術を開発してきました。本データの公開は、3次元人体形状データの利用促進のためには、このほかに何が必要なのかを調査することが目的です。

目次

  • 1. 調査の概要
  • 2. 調査の詳細:寸法項目一覧および統計量(準備中)の閲覧、ランドマーク一覧、形状計測の詳細、相同モデル化について。
  • 3. データベースの入手:被験者97名分の個々の「寸法値・3Dデータ・ランドマーク座標値データ・体幹部相同モデルデータ」、および統計量をすべてパッケージにしたデータの入手申し込みを受け付けています。

1. 調査の概要

 本データベースにふくまれる人体形状データは、すべて2003年に(独)産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究センター(当時名称、東京都江東区青海)において計測しました。ランドマーク位置の決定は、すべて同一の熟練者(同センター所属)が行いました。人体寸法計測は、マーク付けの担当者と1名の熟練者((一社)人間生活工学研究センター所属)が行いました。実験計画は計測実施前に産業技術総合研究所第六事業所の人間工学実験倫理委員会による審査を受け、認可されています。

 計測の目的は、平成14~16年度経済産業省委託事業の一環として、マーカシールの自動検出・自動ラベリング(ランドマークに名称を与えること)、自動採寸、正規化人体モデリング、人体3次元形状の統計処理に関する技術開発のための基礎データを取得することです。このデータを用いて、事業に参加した形状スキャナメーカ2社が独自開発した自動採寸ソフトウェアの評価を行いました。

 今回公開する全身形状データは、浜松ホトニクス社の全身形状スキャナで計測しました。ランドマーク座標値は、上記事業で同社が改良したマーカシール位置自動検出、自動ラベリングソフトにより座標値を取得しました。また、体幹部相同モデルは同社が上記事業で開発し、その後デジタルヒューマン研究センターの発注により定義に変更を加えたソフトを用いて作成しました。

1.1. 被験者

 20~30歳の男性49名、20~35歳の女性48名、合計97名


性別人数生年中央値(Min.-Max.)年齢平均値(Min.-Max.)
491978 (1973-1983)24.6 (20.3-30.5)
481974 (1968-1980)27.5 (21.2-35.5)

1.2. 形態特性データ

 本データベースは、各個体について以下の属性、形態特性、および形態特性に関する情報を含みます。

  1. 属性:計測年月日、生年、年齢、性別
  2. 人体寸法:伝統的な方法(いわゆる「マルチン式」計測)で計測した人体寸法。男性87項目、女性91項目
  3. ランドマーク座標値:21個のランドマークの三次元座標値
  4. ポリゴンデータ(テクスチャなし):個人が特定できないように、顔面部に平滑化処理が施してあります。
  5. 体幹部相同モデル

2. 調査の詳細 - 目次

2.1. 計測した寸法項目と統計量(準備中)の閲覧

- 伝統的な人の手で測る方法で計測された人体寸法項目リストです。寸法項目一覧
(2019.09.17)Web上で統計量を閲覧していただけるよう、準備しています。近日公開予定です。

2.2. 形状計測について  ページを開く

- 形状計測に用いた装置、その精度、着衣、計測姿勢などがわかります。

2.3. ランドマーク一覧  ページを開く

- 形状計測で計測した、3次元座標値が入手可能なランドマークのリストです。

2.4. 相同モデル  ページを開く

- 個人間のデータ比較が容易にできるように、全被験者の体幹部形状から、同一トポロジーの同数のデータ点から構成された正規化されたデータ(相同モデル)を作りました。モデルのデータ点の解剖学的意味がわかります。

2.5. 相同モデルの統計的分析  ページを開く

- 相同モデルを利用して人体3次元形状の変異を統計的に分析する方法を紹介します。



3. データの入手について

 被験者97名分の個々の「異常データ削除後の寸法データ、3Dデータ、ランドマーク座標値データ、体幹部相同モデルデータ」を無償で入手することができます。


 本データベースの特徴は、同一被験者について人体寸法、体表面形状、ランドマーク座標値、体幹部相同モデルの4種類のデータが入手可能なことです。現在、形状データは主として人体寸法を算出するために使われていますが、多くの形状計測装置で得られた寸法は、伝統的な方法で計測した人体寸法と、たとえ定義が同じでも系統的に値が異なっています。このため、形状計測装置から取得された人体寸法を用いて人体寸法データベースを構築するための手続きを定めたISO 20685:2005 3-D scanning methodologies for internationally compatible anthropometric databasesでは、形状スキャナを用いて人体寸法データベースを作る時は、形状スキャナで取得した人体寸法が伝統的な手法で計測した人体寸法と一致することを実験的に確認するよう定めています。本データベースが提供するデータでも、多くの項目で人間が手で測った値と形状スキャナで取得した値が一致しないことを確認することができるでしょう。


 人体形状は、人体寸法以外の情報をたくさんもっています。人体寸法を算出するだけでなく、人体形状に適合する製品の設計にこれらの情報をもっと利用するためには、一体何が不足しているのでしょうか?本データベース公開の目的は、人体3次元形状データの利用促進を測るためには何が不足しているかを、アンケートを通じて調べることです。


 提供されるデータベースパッケージには以下全てのデータがセットになっています。

  • 97名分の属性(性別、生年、計測年月日、計測時年齢)、人体寸法データ(Excelワークシート(統計量付き))
  • 97名それぞれにつき、個人別のランドマーク座標値データ(テキスト形式 4KB/人)
  • 97名それぞれにつき、個人別の体表ポリゴンデータ(テクスチャなし)(dxf形式 67-86MB/人、obj形式 11-14MB/人)
  • 94名につき、個人別の体幹部相同モデルデータ(obj形式 52KB/人)※ 男性2名、女性1名については、相同モデルが正常に作成できなかったので公開できません
  • 利用規程(pdf)

 入手を希望される方は下記のとおりご記載のうえ、公開データ担当メールアドレスまでご連絡ください。折り返し、提供にあたってご提出をお願いしているアンケートおよび使用同意書フォームをお送りいたします。


公開データベースの提供希望、使用にあたってよくご質問・お問い合せいただく事項をまとめました。

 ご不明な点がある場合は、まずこちらをご一読ください。

 上記で解決しない場合、また具体的な事例のご相談などのお問い合わせ全般は下記公開データ担当メールアドレスにてお受けしております。


データベース提供希望の場合は下記をもれなくご記載ください。
  • お名前
  • ご所属(法人名・部署名 もしくは大学名・学部名 など)
  • 連絡先メールアドレス
  • 該当データベースの名称(本データベースであれば「AIST/HQL人体寸法・形状データベース2003」)
  • 使用目的(差支えない範囲で結構です)

国立研究開発法人 産業技術総合研究所
AIST人体寸法・形状データベース 公開データ担当

dhrc-liaison-ml@aist.go.jp

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