脳波や筋電などの生体情報は、実世界から得られる時系列データの典型的なものであり、近年、スマートウォッチなど容易に装着できる IoT
センサの普及により、その利活用へのニーズが高まっている。
単一電極のウェアラブル脳波計測デバイスは、装着の容易さから、脳波を使ったブレイン-コンピュータインタフェース(BCI)のためのデバイスとして期待されているが、脳波は眼球運動や瞬きなどに由来する雑音の影響を受けるため、こうした雑音の除去が
BCI
への応用に向けた課題であった。
既存の雑音除去手法は、多チャンネルの信号を前提としているものが多く、単極脳波を対象とするものはあまり研究されてきていない。
そこで、この課題を解決するために、以下のような性質を持つ新しい手法を開発し、モジュール化した。
MATLAB のソースコードを公開中
https://github.com/Suguru55/MSDL_based_artifact_rejection
手法の詳細の論文
S. Kanoga, A.Kanemura, H. Asoh, "Multi-scale dictionary learning
for ocular artifact reduction from single-channel electroencephalograms", Neuro Computing, 347, 28,
240-250, 2019, https://doi.org/10.1016/j.neucom.2019.02.060
単一電極のウェアラブル脳波計を用いたブレイン-コンピュータインタフェース(BCI)による情報入力、電子機器、ロボットなどの制御
研究開発プロジェクト | NEDO 次世代人工知能・ロボット中核技術開発の成果 |
研究機関 | 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 |
主要研究者 | 叶賀 卓 |