セミナー情報
【第59回AIセミナー】「人工知能の産業利用におけるナレッジグラフの最新動向」
終了しました。
近年の人工知能(AI)では、結果に対する理由などの説明が求められることが多くなっています。また、データに対してもより多くの知識を組み込む必要性が増しています。そのため、さまざまな知識のつながりをグラフ構造で表現したナレッジグラフ(知識グラフ)を利用することが産業界で期待され、多くの研究が行われています。本セミナーでは、すでに盛んに利用されているヨーロッパの事例および、より身近な国内の事例をご紹介頂きます。また、一般生活に動画認識などのAI技術を応用する際に不可欠となる人間行動理解(「店内を周遊している」など複数動作で構成される行動の理解)のために、どのように知識をAIに組み込めばよいのかについて産業事例および研究事例をご紹介頂きます。特に、屋内空間での安全・安心に係るAI技術の開発に向けては、行政の取り組みのご紹介を通じて問題意識を掘り下げるとともに、動画認識技術とナレッジグラフを利用した高度な推論とその説明性の技術開発を促進する目的で開催されているナレッジグラフ推論チャレンジの概要をご紹介いたします。
※ 3番目の Oscar Corchoさんは、英語でのご講演です。通訳はありません。
名称 | 【第59回AIセミナー】「人工知能の産業利用におけるナレッジグラフの最新動向」 |
---|---|
日時 | 2022年10月18日(火) 15:00 - 17:50 |
受付時間 | 接続可能時間:14:50 -17:50 |
場所 | Zoomウェビナーによるオンライン開催 ※お申し込み後に自動配信されるメールにて参加URLをご案内いたします。 |
定員 | 500 |
参加費用 | 無料 |
連絡先 | 人工知能セミナー窓口 |
注意事項 ・定員になり次第締切ります。・産総研は、お送りいただいた情報をセミナー運営以外の目的には使用しません。 ・講演の録画やアップロードはご遠慮ください。 |

プログラム
15:00- 15:10 | オープニング、プロジェクト概要 福田 賢一郎(人工知能研究センター データ知識融合研究チーム 研究チーム長) |
---|---|
15:10- 15:40 | 生産工程改善と観光地推薦に関するオントロジーと知識グラフの構築と評価 山口 高平(慶應義塾大学 名誉教授) |
概要 |
|
略歴
1979年大阪大学工学部卒業、1981年同大学大学院工学研究科修士期課程、1984年同研究科博士課程修了後、大阪大学助手、静岡大学助教授、教授、慶応義塾大学理工学部教授を経て、2022年3月慶応義塾大学名誉教授。オントロジー、知識グラフ、データマイニング、知能ロボットなどの研究に従事。2007年大川出版賞、2015年人工知能学会功績賞。人工知能学会元会長、情報システム学会名誉会長。著書『Aシステムと人・社会との関係』『AIプロデューサー~人とAIの連携~』『データマイニングの基礎』など。 講演資料
PDF: 2,106KB |
|
15:40- 16:10 | 映像から人の行動や周囲との関係性を認識する行動分析技術 伊海 佳昭(富士通株式会社 主任研究員) |
概要 |
|
略歴
1999年 東京工業大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻 修士課程修了。 同年 株式会社富士通研究所入社。 入社後は、情報記憶装置の読取ヘッドの制御系開発、記録ディスク表面の潤滑剤分子シミュレーションなどの研究開発に従事。2009年から2017年まで株式会社トランストロンに出向し、ディーゼルエンジンの数式モデル開発や制御システムの開発に携わる。2017年以降は富士通研究所に復職し、時系列データ分析技術や行動分析技術「Actlyzer」の研究開発および事業化を推進。 |
|
16:10- 16:40 | Experiences in Knowledge Graph deployment and use in Europe Oscar Corcho(Universidad Politécnica de Madrid Full Professor) |
概要 |
|
略歴
Oscar Corcho is Full Professor at Universidad Politécnica de Madrid (UPM). He belongs to the Department of Artificial Intelligence at Escuela Técnica Superior de Ingenieros Informáticos, and co-leads the Ontology Engineering Group (OEG). Previously, he worked as a Marie Curie research fellow at the University of Manchester and as a research manager at iSOCO. His main research interest are on Ontology Engineering, Open Data, Open Science and Knowledge Graphs. 講演資料
PDF: 11,481KB |
|
16:40- 17:10 | 超高齢社会の進展と今後の製品安全行政 石曽根 智昭(経済産業省 商務情報政策局 製品安全課 課長補佐) |
概要 超高齢社会の進展により、高齢者人口が増加すると推計されているが、高齢者による誤使用等の事故を防止していくことは喫緊の課題となっている。 高齢者が安全に暮らせる社会の構築は、高齢者のみならず子供も大人も誰もが笑顔で暮らせる社会の実現につながる。そうした社会を実現するために、製品安全行政をどのように進めていくべきかについて講演する。 |
|
略歴
平成12年4月 関東経済産業局入局 平成23年4月 経済産業政策局経済産業政策課総括係長 平成26年6月 製造産業局車両室課長補佐 平成29年6月 いわき市産業振興部長 令和 2年6月 現職(産業保安グループ製品安全課課長補佐) 講演資料
PDF: 5,506KB |
|
17:10- 17:30 | シャーロックホームズのような推理をするAIを目指して ~ナレッジグラフ推論チャレンジの紹介~ 古崎 晃司(人工知能研究センター 招聘研究員/ 大阪電気通信大学 教授) |
概要 AI技術を安全・安心に社会の中で活用していくためには、システムが正しく動作しているかの検証や品質保証のため、システムが判断に至った理由を説明できる(解釈可能性を有する)AI技術が必須となる。本チャレンジでは、シャーロックホームズの短編8編をナレッジグラフとして公開し、それらを用いて犯人やその動機、犯行の手口などをホームズのように推理(推論)し、理由と共に説明できるAIシステムを募集している。 本講演では、これまでの推論チャレンジの様子と今後の展望をお話しする。 |
|
略歴
1997年大阪大学工学部電子工学科卒業。2002年同大学院工学研究科博士後期課程修了。同年、化学工学会嘱託研究員、同年12月大阪大学産業科学研究所助手、2008年同准教授、2019年大阪電気通信大学情報通信工学部教授、現在に至る。博士(工学)。オントロジー工学に基づくセマンティック技術、各種領域におけるオントロジー・知識グラフの開発・応用に関する研究に従事。人工知能学会、情報処理学会、電子情報通信学会、医療情報学会各会員。 講演資料
PDF: 2,151KB |
|
17:30- 17:50 | 危険を推理し、安全を守るAIを目指して ~推論チャレンジ【実社会版】の紹介~ 鵜飼 孝典(人工知能研究センター 特定集中専門員/ 富士通株式会社 研究員) |
概要 2010年~2012年の調査では、65歳以上の事故発生場所は「住宅」が77.1%を占めており、家庭内における生活の安全維持が社会的に重要な課題となっている。高齢者の家庭内という具体的に身近な場面を問題として設定することで、 より多くの人に関心を持ってもらいたいと考える。また、本チャレンジはナレッジグラフと動画で標準化されたデータセットを提供することで様々な対象に向けた安全を守るための技術を適用するプラットフォームにもなりうると考える。 |
|
略歴
1992年から株式会社富士通研究所にて、研究職に従事。組織編成のため2021年富士通株式会社に編入。現在の研究テーマはナレッジグラフ、ナレッジグラフ埋込み、グラフ推論である。情報処理学会、 ACM各会員。 講演資料
PDF: 3,406KB |