人体特性文献データベース|3.身体慣性特性文献-阿江、湯、横井 1992

人体特性文献データベース

日本人アスリートの身体部分慣性特性の推定

文献名日本人アスリートの身体部分慣性特性の推定
雑誌名バイオメカニズム11(1992)23-33
著者阿江,湯,横井
アイテムM COG I
状態被験者
サンプル数男子215 女子80
性別男女
年齢男子18-23 女子18-24
測定年不明
人種日本人
測定場所日本
方法写真撮影法
生データ不可

(1)セグメント分けの定義

01

頭部、体幹上部、体幹下部、上腕部、前腕部、手部、大腿部、下腿部、足部の15セグメント

  1. 頭部-体幹上部
    ノド点
  2. 体幹上部-体幹下部
    第10肋骨下端
  3. 体幹部-上腕部
    肩峰
  4. 上腕部-前腕部
    橈骨頭上縁付近
  5. 前腕部-手部
    尺骨茎状突起遠位端と橈骨茎状突起遠位端の中点
  6. 体幹部-大腿部
    大転子上縁の大腿骨頭の中心
  7. 大腿部-下腿部
    立位時の膝蓋骨中点レベルの脚前後幅の中点
  8. 下腿部-足部
    内果下端レベルの外果と内果の中点

(2)部分長の定義

  1. 頭部
    頭耳高(頭頂から耳珠までの距離)
  2. 体幹部
    胸骨上縁と両大転子の中点を結ぶ線分の長さ
  3. 体幹上部
    胸骨上縁と両肋骨下縁の中点を結ぶ線分の長さ
  4. 体幹下部
    両肋骨下端の中点と両大転子の中点を結ぶ線分の長さ
  5. 足部
    つま先から踵骨隆起までの距離

(3)回帰式等のモデル

質量中心は部分長に対する比の平均値を算出
質量慣性モーメントは部分長と体重を独立変数とした重回帰式により予測。

(4)精度検証

体重の実測値とモデルからの推定体重を比較
    →平均誤差 男子2.1±1.3% 女子1.9±1.4%
重心測定版による身体重心高の測定値との比較
    →平均誤差 男子0.9±0.8% 女子1.5±0.9%



回帰式等のモデル(詳細)

質量中心比

下表は体節の部分長に対する、体節の上端から質量中心位置までの距離の比の平均を表している。


・男子


・女子

質量

下表は回帰式の係数を表す。
例)頭部質量(kg)=-1.1968+25.9526×頭耳高(m)+0.015×体重(kg)


・男子


・女子

慣性モーメント

下表は回帰式の係数を表す。
注)・各体節の座標系は質量中心位置を原点とし、前額軸(左右軸)をX軸、矢状軸(前後軸)をY軸、長軸をZ軸と定義
kg・m2に単位換算するときは10000で除す必要がある。
例)X軸周りの頭部慣性モーメント(kg・cm2)=-367.903+2843.24×頭耳高(m)+2.71413×体重(kg)


・男子


・女子

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