「高齢者向け製品の安全性規格等検討事業」における実証実験への参加企業募集及び説明会開催のお知らせ(経済産業省 令和5年度事業)
国立研究開発法人産業技術総合研究所
人工知能研究センター 北村 光司
はじめに
本取り組みは、経済産業省「令和5年度産業保安等技術基準策定調査研究等事業(高齢者向け製品の安全性規格等検討事業)」を受託した国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研と呼ぶ)が、当該事業内容の一部として企業と連携した製品安全のための実証実験として実施するものである。
事業目的及び実証実験の目的
超高齢社会である我が国において、高齢者の製品事故対策は喫緊の課題となっている。重大製品事故の発生原因を分析すると、高齢者では誤使用・不注意に起因する事故の比率が他の年齢層より高く、これは加齢による身体・認知機能の低下が事故の発生に影響していると考えられる。製品設計側で意図していない使用について、単にユーザ側の「誤使用・不注意」と割り切るのではなく「想定される使用」と捉え、製品開発・設計の局面での対応を検討することが求められている。
今回その一環として、事業者の製品開発に関する課題や懸案などを実際の利用現場等を通して一般ユーザの声を拾いながら実証実験等を実施するものである。実証実験では、高齢者の製品関連の事故の予防を対象に、高齢者の身体・認知機能の特性や、その結果として取られる行動の特性を踏まえた安心・安全な製品の開発に繋げるための現場でのデータ取得や効果検証などを実施することを目的とする。
募集概要
本事業においてテストベッド等での実証実験を行うにあたり、連携する企業等を3~4社程度募集致します。本実証実験では、各企業の具体的な製品案・構想が実現に繋がり、また実証効果も得られるような日常的な動作・製品利用シーン等について、データの取得を実施します。
実証テーマは、高齢者の行動特性上の想定されるリスク因子等を勘案致します。移動や製品操作等によって身体保持リスクの発生が想定される製品分野、製品を扱うことによって身体保持リスクの発生が想定される製品分野、(特定のリスクを低減した製品を正しく評価できる表示制度に向けて、)既存製品の更なる安全への昇華を目的とした、本質的な安全設計のための実証を通した課題抽出実験等も想定しています。(あくまで例示であり、実証の対象を限定するものではありません。)
- 実験内容詳細に関しては、採択された企業等と協議させて頂きます。
- 実験を行う試作品・実験機等は、採択企業等からご提供をお願いいたします。(試作品等を使用する場合、その安全性に関する説明やその根拠となるデータの提出をお願いする場合があります。)
- 実験に必要な機器やフィールド・被験者等の詳細については、採択された企業等と協議いたします。
- 実験に必要となる装置や構造物等の製作費等は、少額ながら当該事業から捻出します。予算が限られるため、製作内容等については協議致します。
- 実験期間、及び報告書提出期限は、以下を想定しております。
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- 実験期間: 採択決定後から2024年2月中旬
- 報告書提出期限: 令和6年2月22日(木)12:00 ※期間内に終了可能な内容をお願い致します。
- プライバシーに関わる製品においては、被験者等の同意も考慮する必要があるため、実験内容等を調整・協議をさせて頂く場合があります。
- 本事業で得られた実験結果は、原則公表します。
- 産総研による実験と平行して企業独自の実験も行うことを妨げません。
連携する企業につきましては、産総研及び経産省による審査の上、決定します。
- 募集締め切り: 令和5年10月13(金)12:00
- 提出物: 提案書(PDF)をメールにて提出(提案書は末尾リンクからダウンロードしてください)
- 提出先: 末尾の本事業の担当者にメール送付
※その他
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- 実験での被験者への謝金などは産総研が担当、負担致します(謝金に関しては、弊所謝金規程に従います)。
- 審査結果の通知は、採択企業決定次第、企業ご担当者様に電子メール等により通知します。
- 御不明な点がございましたら、本事業の担当者まで御連絡下さい。
説明会の概要
募集概要についての説明会を実施します。
<説明会詳細>
- 開催形態: オンライン(Microsoft Teams)
- 日時: 令和5年9月22日(金) 10:00~ (質疑含めて1時間程度)
- 参加希望者は、令和5年9月21(木)12:00までに参加者のメールアドレスを末尾の本事業の担当者にメール送付してください。
本事業の担当者連絡先
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
meti-aist-safety-pj-ml[]aist.go.jp(メール送信の際には、[]を@に書き換えてご送信ください)
提案書等は下記よりダウンロードください。