5.2 需要の価格弾性値に関して
以上のような価格変化があるので、それによる需要の変化を受け止めることができるようにモデルを作成しておく必要がある。そのために、その価格低下による中間需要(原材料、部品としての使用)と最終需要の増加を、1980年から1990年のデータによって、価格の弾性値を含む需要関数によって計測した。ただし、中間需要は、各財の総需要に依存して決まると考えられるため、中間投入係数の変化を計測した。
これをもとに、最終需要を満たすために必要な中間需要を含む総需要を、産業連関表を用いてすべての産業について計測した。この中には、当然ながら、ソフト産業も含まれることになる。

ここで aij は j産業における i財の中間投入係数
Fi は i財の最終需要
pi はi財の価格
pt は全ての財の価格の加重平均値
pi/pt は相対価格
GDEは所得の代理変数
この関数を両辺LOGをとって推定しその推定結果から、相対価格のパラメータを弾力性とした。
この推定された価格弾力性のパラメータは、情報サービスにおいて極めて大きく、他産業においては相対的に小さな値をとっていることが見られる。すなわち、情報サービス分野では、過去、比較的小さい価格低下によっても、非常に大きな需要増が見られてきた、ということを意味している。
なお、この価格弾性値は、通常はマイナスの値が想定されている。即ち、価格が低下すれば需要が増加し、価格が高騰すれば需要は減退するということである。しかし、その推定結果において、プラスの値が統計的に推定されているものがあり、ここでの効果分析計算の上からは、このプラスに推定された産業については、価格弾性値はゼロ、すなわち、価格が変化しても需要は変化しないとした。
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