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4.情報技術関連の研究開発プロジェクトの推進方策のあり方の検討

4.1 各省庁の情報技術関連研究開発予算の特徴

 図表5において抽出した各プロジェクトに対する省庁としての取り組み方をまとめると次のようなことが特徴として挙げられる。

(1)文部省

 一般会計予算、補正予算は、ほとんどの場合、大学、研究機関の機器、ネットワーク等の基盤整備に向けられており、直接的に研究開発プロジェクトを興すものではない。研究開発プロジェクトを賄うのは科学研究費補助金である。その総額は年々増加しており、平成8年度には約1,000億円となっている。科学研究費補助金は、大学に対する研究開発投資としての意義があり、実用化や製品化にすぐに結びつかないような基礎研究を促進するものである。
 研究課題の採択と予算配分に当たっては、テーマの重要性、研究レベル、体制等の違いを考慮して9タイプの枠が設けられている。1課題あたりの配分額は、全体の平均が250万円程度と小さい。タイプ別に見ても、特別推進研究が5,100万円と桁が違うが、それ以外のタイプでは100〜600万円である。このように、1課題あたりの配分額が小さく、プロジェクト間の関連性が希薄である。

(2)厚生省

 厚生省においては、平成7年7月に「保健医療福祉サービスの情報化に関する懇談会」において厚生行政における情報化に関する方針を立て、保健医療福祉サービスの情報化推進のための、各分野の政策調整、総合的な企画を行う担当部門を設置することや、次のような調査研究体制等の整備充実を図っていくこととしている。
 ・ 研究資源や研究成果の共有化を図るため、試験研究機関やナショナルセンター、
  臨床研究機能を有する国立病院・療養所の研究情報ネットワークの整備
 ・ 保健医療福祉サービスの情報化に関する調査研究組織の整備
 ・ 情報政策研究および情報技術研究の推進やその効用についての客観的評価のための
  研究費の増額
 さらに、情報政策に関する重要事項を審議するための専門審議会の設置や財団法人医療情報システム開発センター等関係団体の強化、充実がうたわれている。
 こういった基本方針のもとで、各情報化プロジェクトが推進されているが、情報技術に関するものとしては、国立がんセンターおよび国立循環器病センターでの一連の高精細度画像伝送実験や遠隔診療実験のみである。
 この2つのプロジェクトとも、その核となるプロジェクトマネジャーが医療現場の第一人者であることから、現場のニーズ主導+諸外国(特に米NIH)の動向を踏まえたプロジェクト展開がなされている。従って、厚生本省からのプロジェクト立案ではなく、臨床現場からのニーズに迫られたプロジェクト立ち上げ・遂行であるといえる。


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