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3. ヒヤリング調査の概要

3.4 国全体のIT投資のあるべき姿

■シナリオ作りの機関を創設し、出された提案を迅速に実行に移す行政を。
国の研究開発支援を得るには、待ち伏せのシナリオを作ることが一番重要である。そのためには、一番上のターゲットの検討を普段から行っているようなシナリオ作りの機関を創設し、その機関から出された提案を短いリードタイムで実行に移す、より「経営の価値観を持った」行政を実施すべきである。

■国はインフラ投資の方向を研究開発に向けよ。
 研究開発のインフラ投資は国で負担すべきである。運用費用は受益者負担でよい。日本は、外国からは非常にキャパシティの高い国と見られている。田舎にいけば田んぼの中の道まできれいに舗装されているが、これはインフラ整備の方向が間違っていた。

■ITが重要という認識を予算に反映させ、省庁横断で実行面の議論を行うべし。
国としてのITの重要性は認識されているものの、IT関連予算の金額が少なく、研究者やIT産業にとって魅力が無い。大事なITならば、別のところを削ってでも予算を突出させるといった総合判断が必要である。総合科学技術会議はトップダウンで検討する仕組みを作った。後は省庁横断で実行面の議論を行えるようにすべきである。

■国の研究開発投資は応用分野に拡大し、実証フェーズまで及ぶべき。
 今後の国の研究開発投資は、「国民に快適な生活環境を提供する」および「産業を創出し、雇用を創出する」という、国民の恩恵により主眼を置いた応用分野に拡大していくべきであり、投資の範囲は基礎研究だけではなく、事業化や国による調達を念頭に置いた実証フェーズにまで及ぶべきである。

■何を研究するかを考えることに、もっとも力を入れるべし。
 今や、研究のやり方よりも、何をやるかのほうが重要である。何をやるかを考える研究にこそ一番力を入れなければならない。そうしないと、今自分に出来ることだけを研究することになりがちである。

■プラットフォームのアーキテクチャの研究開発に国の資金を投入すべし。
 プラットフォームのアーキテクチャこそ国の金を掛けてやるべき研究ではないか。ターゲットをはっきりと決め、必要な資金が投入されれば勝つことは可能である。いい勝負が出来るかどうかは掛ける金額にかかっている。特にソフトウェアは金を掛ければ勝てる領域なのに、金を掛けないために負け続け、日本は自信をなくしている。

■全産業の共通基盤としてのITには、従来の公共投資に劣らぬレベルの投資をすべし。
 全産業の共通基盤としてのITの重要性を考えると、従来の公共投資、道路につぎ込んできたレベルに劣らない投資をすべきである。ITは縦割りの考え方ではうまく行かない。横串という位置づけで投資していくべきである。

■ソフトウェア分野への研究開発投資をもっと増やすべし。
米国と競争していくにしては、ソフトウェア分野への国の研究開発支出は少ない。むしろ、だんだん絞られて、大きなソフトウェア研究開発プロジェクトはほとんど無くなってしまったと言っていい。日本では、IT投資というと、どうしてもハードウェアになってしまう。ソフトウェアの研究開発への投資をもっと増やすべきである。

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