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■先回りして技術シーズを開発するための方法論と、そのための制度、組織を作れ。
技術貿易時代に対応するためには将来を見越した技術シーズの開発が必要であり、そのためには、先回りターゲットの提案が出来るような方法論を考え、そのための制度、組織を作るべきである。さらに、弱い物いじめではなく、先回り開発による待ち伏せが当たった人を奨励してやるようなプロパテント政策を期待する。
■ボーダレスな経済の下で戦っていくためにはIPR戦略をより重視せざるをえない。
ここ10年程の間に、主に米国からもたらされたモデルは、IPRでガードが掛けられて、従来のキャッチアップ戦略がとれないものになってきたため、日本のIT企業は一斉にソリューションビジネス指向に傾きつつある。これからは経済がボーダレスになるため、IPRをより重視して、今までにない多くの価値を生み出して行くことが、海外で戦っていくための条件となる。
■企業のIPR戦略の転換と同時に、国としてもIPR重視の政策を打ち出すべし。
日本企業は特許出願件数は多いものの、防衛的な特許が多く、ライセンスがビジネスの主力となることはなかったが、今後は変わってくる。日本がIPRの使用目的を防御から攻撃に転換していく際には、特許出願件数の多さは有利な材料である。しかし、企業がIPR重視の戦略に転換していくのと同時に、国としてもIPR重視の政策を打ち出し、国全体の意識改革を進めていくことが必要である。
■企業はソリューションビジネスを指向しているが、融合領域への対応に不安がある。
多くの企業は、ソリューションビジネスが一番儲かると思って、ソリューションに焦点を合わせているので、基盤部分を自分で開発しようという発想は無く、むしろどれだけ有利なアライアンスを組めるかが問題になっている。しかし、ソリューションも今後は融合分野に広がっていくと予測されており、この新しい分野のソリューションも米国に押さえられる危険がある。日本でも、総合科学技術会議では融合領域は大事であるとの認識があり、大学に期待が集まるが、融合領域に踏み出せるか不安がある。
■IPR、ソフト、ハード、ソリューションの最適なミックスを見つけるのが重要である。
技術貿易の時代とは言っても、基本となるのは物作りであり、工場集約や製造の海外移転は、競争していくためには必要なことである。国内で生き残っていく方法としてソリューションビジネスへのシフトが進んで行くが、それだけでは駄目で、IPR、ソフト、ハード開発・製造およびソリューションの最適なミックスを見つけて利益を出すようにしなければならない。特に上流と下流に知恵を出すことが利益を上げるためには必要である。
■当面は現在の日本の強みを活かした方向性を探り、長期的には国際化に合わせて諸制度を改革すべし。
制度を変えるのは簡単ではないので、ここ2、3年を考えた時には、米国を理想としてそれに追いつこうとする発想ではなく、「日本の強みを活かした方向性」を探るアプローチを選択すべき。ただし、長期的には英国のサッチャー政権のように、さまざまな改革を行って日本の諸制度を国際化していくことが必要である。
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