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7.まとめ−−ソフト産業の発展と国全体への影響 
  

 以上、結果について見てきたが、要約すると次の通り。 
  
①効果を元々の市場規模と比べた場合には、情報サービス分野へのR&D投資は率でみて大きな市場拡大効果を持つ。また、全産業の市場拡大にも大きく寄与する。 

②効果を市場の拡大する規模で見ても、情報サービス分野へのR&D投資は大きな規模の市場拡大効果を持っている。ただし、全産業で見た市場拡大に関しては、ケース3という少ないR&D投資の場合、相対的に農林水産でのR&D投資の増加が極めて大きいために効果が農林水産の方が大きくなる。 

③投資の効果を設定したR&D投資額で除して、乗数としてみると、市場規模の拡大の関係と同様の産業間の関係およびケース間の関係が見られ、やはり、ケース1とケース2では情報サービスへのR&D投資は効果が大きく、ケース3では相対的にやや小さくなり農林水産に次いで大きい。 

  
 このように、情報サービス分野に国のR&D投資を振り向けることは、他の分野に振り向けるよりも市場拡大効果が大きい。その理由は、①情報サービス分野においてはR&Dストックの蓄積がまだ少なく、これからであること、従って 
1兆4822億円という大きな金額は相対的に大きな影響をもたらすということであり、また、②この分野では価格弾性値が大きいことから、価格が下がれば需要が大幅に拡大する可能性があることによっている。すなわち、この分野の市場がまだこれから拡大する分野であるということであると考えられる。 

  
 なお、以上の分野では、R&D投資額の供給面への効果を通して中・長期的に市場が拡大する効果をみてきた。その結果からは情報サービス分野へのR&D投資は効果が相対的に大きいことがみられた。しかし短期的な支出面からの需要拡大効果については、今回分析対象からはずしているので明確には言えないが、建設や機械系産業分野への支出は、その産業連関の生産波及力が大きいために、即効性があるものとみられる。従って、情報サービス分野へのR&D投資は、むしろ中・長期的に経済の供給力という面から効果を持つとみられる。


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